「EC-CUBEのバージョンアップ費用を見積もったら、数百万円と言われて驚愕した」 「セキュリティの脆弱性が見つかるたびに、緊急対応でコストと手間がかかる」 「サーバーの保守費用が毎月重くのしかかっている」
現在、EC-CUBE(特に2系・3系)を運用中の企業様から、このようなご相談をいただくことが急増しています。
ECシステムのトレンドは、自社でサーバーを持つ「オープンソース型(EC-CUBE)」から、保守管理不要の「SaaS型(Shopify)」へと大きくシフトしています。しかし、システムの移行はデータ消失やSEO順位の下落といったリスクも伴うため、安易な判断は危険です。
本記事では、多くのECサイト移行支援を行ってきたプロの視点で、EC-CUBEからShopifyへ乗り換える際のリアルな費用、メリット・デメリット、そして失敗しないための移行手順を徹底解説します。
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最大の違いは、「守り(保守)」にお金を使うか、「攻め(機能)」にお金を使うかです。
EC-CUBEは無料のソフトですが、サーバー代やセキュリティ対応などの「見えない保守コスト」が膨らみがちです。一方、Shopifyは月額費用がかかりますが、保守は全てShopify側が行うため、浮いた予算をマーケティングやアプリ導入に回すことができます。
【2026年最新】ランニングコスト比較シミュレーション
以下は、一般的なECサイトにおけるランニングコストの比較です。
| 項目 | EC-CUBE (自社サーバー) | Shopify (SaaS型) |
|---|---|---|
| 月額固定費 |
サーバー・保守費:3〜5万円〜 ※アクセス増でサーバー増強や、脆弱性対応の都度見積もりが必要 ※支援会社によって変動 |
約4,850円〜 (Basicプラン) ※年払い3,650円 ※サーバー費用込・アクセス無制限 ※2026年2月時点の価格 |
| 決済手数料 | 決済代行会社による (平均 3.0%〜) |
3.55% (Visa/Master) ※Shopifyペイメント(Basic)利用時 ※2026年2月時点の価格 |
| セキュリティ | 自己責任 (都度コスト発生) |
自動更新 (無料) ※PCI DSS レベル1準拠 |
Shopifyの月額費用は米ドル(USD)建てでの請求となります。上記は約1ドル=150円で換算した概算であり、為替レートにより日本円での支払額は毎月変動します。
また、決済手数料は契約プラン(Basic, Standard, Advanced)やカードブランド(JCB/Amex等)によって異なります。
移行前に知っておくべき3つのデメリット(制約)と「解決策」
Shopifyは非常に優れたシステムですが、EC-CUBEとは設計思想が異なるため、移行時にはどうしても発生する「デメリット(制約)」が存在します。 しかし、これらは事前に把握して適切な対策を行えば、決して怖いものではありません。
ここでは、よく挙げられる3つのデメリットと、それをどう解消・メリット化するかについて解説します。
1. URL構造が強制的に変わる(SEOリダイレクト必須)

Shopifyはシステムの安定性を保つため、URLの構造があらかじめ決まっています(例:products/商品名)。そのため、EC-CUBE時代の自由なURLをそのまま引き継ぐことはできません。
【解決策】
URLが変わっても、これまでの検索エンジンの評価(SEO順位)を落とさない方法があります。それが「301リダイレクト設定」です。 旧URLから新URLへ自動的に転送されるよう、プロが正確な対照表を作成して設定を行うことで、長年積み上げたSEO資産を安全に新しいサイトへ引き継ぐことができます。
2. PHPやデータベースを直接改造できない
EC-CUBEではサーバー内のプログラムを直接書き換えて無理やり機能を実装できましたが、SaaSであるShopifyではそれができません。「自由度が下がる」と感じるかもしれませんが、裏を返せば「誰かが勝手にコードを書き換えてバグが起きるリスクがない」ということでもあります。
【解決策】
現在は「Shopify コードを編集」という機能を使うことで、システムの安全性を保ちながら、複雑な会員ランク割引の計算など実装可能です。 「改造」から「拡張」へと発想を切り替えることで、セキュリティの堅牢なサイト運用が可能になります。
3. アプリの月額費用(ランニングコスト)が発生する
Shopifyは基本機能に加え、必要なアプリ(月額制)を選んで追加する仕組みです。「毎月の固定費が増えるのでは?」と懸念される方もいますが、これはコストの「質」が変わるだけです。
【解決策】
EC-CUBEでは、サーバー保守やバージョンアップ対応など、「現状維持のためだけ」に見えないコストがかかっていました。Shopifyではこれらが不要になります。 つまり、「何も生まない保守費用」を削減し、その浮いた予算を「売上を作るための機能(アプリ)」に回すという、ポジティブな投資へとコスト構造を変えることができるのです。
EC-CUBEからShopifyへ移行するメリット

デメリットや制約はありますが、それを上回る大きなメリットがあるからこそ、多くの企業がShopifyへ移行しています。
セキュリティ「202X年問題」からの解放
EC-CUBE(特に2系)はサポートが終了しており、脆弱性が発見されても公式の修正パッチが提供されない万が一のリスクがあります。Shopifyへ移行すれば、セキュリティ対策はShopify社が世界最高水準で行うため、セキュリティはある程度担保することが可能です。
サーバーダウンによる機会損失ゼロ
テレビでの紹介や大型セールの際、アクセス集中でサーバーが落ちた経験はありませんか? Shopifyは1分間に1万件以上の注文を処理できる強固なインフラを持っているため、アクセス集中によるサーバーダウンの心配が一切ないところが強みのひとつです。
BtoB(卸取引)機能もスムーズに導入可能
以前は「ShopifyはBtoC向け」と言われていましたが、現在はBtoB機能も充実しています。 卸売価格の設定、会員限定サイトの構築、再注文フローの簡略化など、BtoB ECに必要な機能もアプリや標準機能で実装可能です。
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移行プロジェクトは、一般的に以下の5ステップで進みます。
- 要件定義・データ洗い出し 今のサイトの機能、必要なデータ(商品・会員・注文履歴)を整理します。
- Shopifyストア構築・デザイン Shopifyのテーマ選定やカスタマイズを行います。
- データ移行(最難関) CSVや移行アプリ(Matrixify等)を使用し、データをShopifyへ移します。
- SEOリダイレクト設定 旧URLから新URLへの転送設定を行います。
- 公開・運用開始
【重要】会員パスワードは移行できません
データ移行において最も注意が必要なのが「会員パスワード」です。 パスワードは不可逆な暗号化がされているため、EC-CUBEからShopifyへそのまま移行することはできません。
そのため、移行後のサイトオープン時に、会員様へ「サイトリニューアルのお知らせ」と共に「パスワード再設定のお願いメール」を配信する必要があります。 これをネガティブに捉えず、「パスワード再設定で500円OFFクーポンプレゼント」などのキャンペーンと組み合わせることで、休眠顧客を掘り起こすチャンスに変えることが重要です。
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制作会社に依頼する場合の費用相場は、データ移行のボリュームやカスタマイズ内容によって大きく変動しますので、あくまでご参考までとして記載します。
- ミニマム移行:50万〜100万円 デザインは既存テーマを使用、商品データのみ移行(会員・注文履歴は移行しない)、アプリ設定などは自社で行う。
- スタンダード:150万〜300万円 デザインのリニューアル・カスタマイズ、商品・会員データの完全移行、SEOリダイレクト設定(※重要)、必要なアプリの選定・導入設定。
- フルカスタマイズ:500万円〜 基幹システムやPOSレジとの連携開発、数万件以上の大規模データ移行、Shopify Plus(エンタープライズ版)の導入、特殊なBtoB商習慣に合わせた機能開発。
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EC-CUBEからShopifyへの移行は、単なるシステムの載せ替えではありません。「システムの保守に追われる日々」から抜け出し、「売上を伸ばすための施策に集中できる環境」を手に入れるための投資です。
しかし、データ移行やSEO対策には専門的な知識が必要不可欠です。 「自社の会員データは安全に移行できるか?」「費用はいくらくらいかかるか?」など、まずは現状の診断からご相談ください。貴社の状況に合わせた最適な移行プランをご提案いたします。
「自社の業務フローに合うか不安…」 そのお悩み、BtoB ECのプロにご相談ください
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